トップページ > コラム > (ちょっと一息・・・)幸せの毛糸!?を追い求めて
私たちは肌に触れた時に”幸せ”をじんじん感じるくらい気持ちいい糸をいつも探しています。 折角手編みするのだから、”幸せだな~”って編みながらでも感じれる糸がいい、と思うのです。
今回は、ペルーの「パコマルカ研究所」で開発されたアルパカの毛糸についてご紹介します。
アルパカの毛糸は、保湿性が高いので暖かくて、艶もあるので見た目もよく、さわり心地がとても良いという特徴があります。
ペルーでは、アルパカは6000年ほど前から、家畜として飼われ始め、食料や衣料として重宝され、以前はペルー全土にわたってアルパカは飼育されていたそうです。
しかし、スペイン人がペルーにやって来てからアルパカの生活が大きく変わりました。馬や牛、羊が連れてこられて飼育されるようになったのです。
住む場所がなくなったアルパカは、どんどん草もあまり生えていないような高地へと追いやられてしまったそうです。
←この写真の下の方に、放牧されているアルパカがいます。
スペイン人は、アルパカを「首が長い羊」と呼んだそうです。
耳がちょこんとしてかわいいですね。
でも、そんな辛い過去があったかと思うと心が痛みます。
アルパカの糸作りは、その多くが小さな単位の家族経営によって成り立っています。
アルパカは最近まで研究があまりされておらず、アルパカ自体が病気で大量に死んだり、その糸の質が安定しなかったりして、アルパカで生計をたてている人たちの生活を苦しめていました。
「パコマルカ研究所」は、このようなアルパカを育てている人たちの生活を安定させるために、アルパカに科学をもちこみました。
アルパカを、”病原菌に強く、そしてもっと質が良い毛糸を生み出せる”動物になるよう、研究しています。
アルパカを育てている人たちにトレーニングを行ったりして、みんなが”安定して質が良い糸がたくさん作れるように”活動しています。
こちらが、できたてのアルパカの毛糸です!
艶があって、とてもきれいです。