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リバティプリントとは

リバティの歴史

「リバティ」と聞くと花柄模様をイメージされる方が多いと思いますが、実は英国・ロンドンにある老舗百貨店のことを指しています。その歴史は古く、1875年に実業家アーサー・リバティ氏が東洋の装飾品や美術品などを扱う小さなお店をオープンしたのが始まりです。当初、彼が雇うことができたのは、16歳の少女と日本人の少年だったとか。しかし、リバティは、当時のヨーロッパではとても貴重だった東洋の製品を独自のセンスで仕入れ、あらゆる室内装飾品を充実させて事業を拡大しました。

その後、「モダンデザインの父」と呼ばれるウィリアム・モリスや、アーツ・アンド・クラフツ運動(19世紀末から20世紀初頭にかけて、イギリスに起こった工芸革新運動)における中心的存在の著名なデザイナー達と様々な交友を深め、リバティ百貨店をロンドンで一番格式のある最もおしゃれな店として確立していきます。1924年には外観、店内とも設計を工夫した新店舗が完成。(右の写真)

それに伴って居心地のいい雰囲気のディスプレイで人気を博し、オリジナル商品を多数製作、販売してきました。

その中で最も有名なものが「リバティプリント」です。

リバティプリント

リバティプリントは元々、日本の絹織物からインスピレーションを受けたと言われており、アールヌーボー柄や小花柄、植物やペーズリーなどが繊細なラインで描かれ、モノトーンから多色まで微妙な色彩のハーモニーを奏でています。また、リバティプリントの柄には全て名前がついており、人名や植物の名前が圧倒的に多く使われているのが特徴です。

豊富な種類のリバティプリントですが、小さなモチーフデザイン(小花柄など)が描かれているという共通点があります。これは天然繊維の宿命とされているのしわを目立たなくするという、デザイン性だけでなく機能面でも優れていることを表しています。

その他、タナローンが使われている点もリバティプリントの特徴として挙げられます。タナローンはシルクがとても高価だった時代に庶民の手に届くようにと開発されました。シルクと見まごう手触りとつやは、しなやかな細番手のコットンの糸を使って再現したもので、当初、スーダンのタナ湖付近でとれる超長綿を使用したことからその名がつきました。

そして現在でも、ほとんどのプリントはタナローンの生地名で発表され、リバティプリント=タナローンと言われるほどになりました。

このタナローンは、肌触りが良いだけでなく縫いやすさも魅力の一つであり、裁縫が得意ではない方にもおすすめの生地です。ブラウスやワンピースなどに贅沢に使用するのはもちろん、クッションやコースター、カフェカーテンといったインテリアに使用してもとてもおしゃれです。

毎年、春と秋にパリで行われる「プルミエール・ビジョン」というテキスタイルの見本市では、リバティの次のシーズンコレクションが世界中のバイヤー達の注目になります。なんと言っても、その年のプリントの流行を予見する最も重要なデザインですから、主にファッションを重視したモダンなプリント、古典柄をアレンジしたプリントなどがそのシーズンのイメージトレンドとして、カラーパレットとともに発表されています。

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